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Estimates of new positive patients for Omicron variant (Tokyo) #5
These will be replaced by English slides as soon as they are available.
- Date
- 2022.02.08
- Researcher
- Setsuya Kurahashi
- Organization
- Graduate School of Business Sciences, University of Tsukuba
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Graduate School of Business Sciences, University of Tsukuba
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サマリー
・東京都におけるオミクロン株の行動抑制効果・60歳未満3回目接種開始時期のそれぞれに対して、新規陽性者数・重症者数の比較を行った。都外からの流入者数、夜間滞在人口とも年明けから減少傾向は続いており、人々の抑制的行動による感染抑制効果が推察される。
・夜間滞留人口が1月下旬水準から減少しない場合、新規陽性者数は2月末で最大約34,000人/日、重症者数は100人以上最大200人/日に達する可能性がある。一方で、新規陽性者数20,000人超過で夜間滞留人口を1月下旬水準から80%抑制した場合、新規陽性者数は2月後半で最大24,000人/日、重症者数は80人以上最大160人/日まで減少する。
・第3回接種を180日以内に実施した場合、ピークは変わらないが、4月以降の陽性者数の急速な減少が見込まれる。
・効果的な感染抑制策は以下
・陽性者数が20,000人を超えた場合、21時夜間滞留人口を1月末水準の80%まで抑制
・第2回接種から180日後に全世代に第3回接種を実施
流入人口・滞留人口

「LocationMind xPop」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション(※)の利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ
新規陽性者数比較
3回目接種によるデルタ株、オミクロン株の比較
オミクロン株 新規陽性者数推定
60歳以上 6ヶ月後接種, 60歳未満 7か月後接種
ワクチン2回目感染予防効果:33%
ワクチン3回目感染予防効果:75%
ワクチン3回目接種率:90%(2回目に対する率)
滞留人口:繁華街21時 2022年1/21-1/31平均
人流抑制:陽性者数20,000人超過で20%減少

オミクロン株 新規陽性者数推定
60歳以上 6ヶ月後接種, 60歳未満 6か月後接種
ワクチン2回目感染予防効果:33%
ワクチン3回目感染予防効果:75%
ワクチン3回目接種率:90%(2回目に対する率)
滞留人口:繁華街21 2022年1/21-1/31平均
人流抑制:陽性者数20,000人超過で20%減少

オミクロン株 重症者数推定
60歳以上 6ヶ月後接種, 60歳未満 7か月後接種
ワクチン3回目感染予防効果:75%
ワクチン3回目接種率:90%(2回目に対する率)
滞留人口:繁華街21時 2022年1/21-1/31平均
人流抑制:陽性者数20,000人超過で20%減少
重症者数:デルタ株の 0.1倍(入院率0.3, 減衰率0.5, 経口薬0.7)
:デルタ株の0.05倍(入院率0.2, 減衰率0.35, 経口薬0.7)

オミクロン株 重症者数推定
60歳以上 6ヶ月後接種, 60歳未満 6か月後接種
ワクチン3回目感染予防効果:75%
ワクチン3回目接種率:90%(2回目に対する率)
滞留人口:繁華街21時 2022年1/21-1/31平均
人流抑制:陽性者数20,000人超過で20%減少
重症者数:デルタ株の 0.1倍(入院率0.3, 減衰率0.5, 経口薬0.7)
:デルタ株の0.05倍(入院率0.2, 減衰率0.35, 経口薬0.7)

モデル設定
1.SEIR数理モデルとAI最適化手法による感染モデル
人口流動を考慮したSEIRモデルとAI技術(進化的最適化+準ニュートン法)を用いて感染モデル推定の最適化を行うことで、0歳〜39歳、40歳〜59歳、 60歳以上の3つの年代内および年代間での感染推定を行った。県外からの陽性患者流入者数をモバイル空間統計データ(NTTドコモ)およびLocationMind xPop*1から推定してモデルに組み込み、2021年3月1日〜10月30日のデータからモデルを学習させ、発症間隔は2.1日とした。
2.ワクチン効果と行動変容効果
・ワクチン効果は,オミクロン株に対して、第2回で33%、第3回で75%の発症予防効果があるとした。オミクロン株は12/10に5名の市中感染が始まっていると仮定した。
・3/1〜 12/18 の実効再生産数・人口流動数の推移は実測値を使用。12/19以降は、繁華街滞留人口(13時、19時、21時)と都外からの流入人口が11月と同水準として、実効再生産数・感染者流入リスクを推定した。
・ワクチン減衰効果
180日で50%まで減衰するとした。ブースター接種は,12/1より2回目接種から180日経過した医療関係者から、1/5から高齢者、2/1から60歳未満が接種を開始するとした.
・https://www.gov.il/en/departments/news/05072021-03,https://www.gov.il/en/departments/news/06072021-04
・Resurgence of SARS-CoV-2 Infection in a Highly Vaccinated Health System Workforce, DOI: 10.1056/NEJMc2112981, The new England journal of medicine
・COVID vaccines protect against Delta, but their effectiveness wanes, doi: https://doi.org/10.1038/d41586-021-02261-8, Nature
・Comparative Effectiveness of Moderna, Pfizer-BioNTech, and Janssen (Johnson & Johnson) Vaccines in Preventing COVID-19 Hospitalizations Among Adults Without Immunocompromising Conditions — United States, March–August 2021, CDC vol.70, 17, Sep. 2021
・国立感染症研究所, SARS-CoV-2 の変異株 B.1.1.529 系統(オミクロン株)について(第5報) ,2021
東京近郊市街地エージェントベースモデル
東京郊外の世帯構成に基づいて2つの街で構成された1348人のエージェントで表現したモデルを構築し、ワクチン接種証明による職場、飲食店、イベント会場の制限を行い、各500回の試行からRt変化率を測定した。飲食同伴者は、友達ネットワーク(友人数は冪則分布のゴルトン・ワトソンネットワーク)から、ランダムに選ばれるとした。

*1 「LocationMind xPop」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション(※)の利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ
ワクチン接種による抗体保有率

緑点線:0〜39歳1回目ワクチン効果
青点線:40〜59歳 1回目ワクチン効果
紫点線:60歳以上1回目ワクチン効果
実線:2回目接種済みの感染予防効果を持つ人数
緑実線:0〜39歳2回目以降ワクチン効果
青実線:40〜59歳2回目以降ワクチン効果
紫実線:60歳以上2回目以降ワクチン効果
太線:実線に対して時間経過による減衰率を入れた感染予防効果を持つ人数
緑太線:0〜39歳2回目以降ワクチン効果
青太線:40〜59歳2回目以降ワクチン効果
紫太線:60歳以上2回目以降ワクチン効果