試算に用いた条件
・6月中旬(6/15~)BA4・BA5の市中感染が始まったと仮定したシナリオに対する試算
・行動および人流は徐々に回復すると仮定
・現在の主流株(BA2)に対し、 BA4・BA5に対するワクチンによる感染予防効果が50%程度、75%程度であると仮定
・新規陽性者数の4倍の無症状感染者がいたと仮定した場合(実際には時期や年代による)
参考:年代別新規陽性者数予測モデル
対象年代カテゴリを、0-9歳、10-64歳、65歳以上の3区分とし、深層学習(LSTMモデル)に基づき、一日当たりの新規陽性者数/重症者数(1週間平それぞれの年代の過去の陽性者数・死者数、ワクチン有効率を入力することで、年代別の新規陽性者数・死者数が予測可能なモデルを開発。
これまでは、各都市における全人口を対象とした予測モデルを拡張し、年代カテゴリを分けることで、各年代の特徴を考慮。オミクロン株のみを考慮
*NTTデータから提供されたTwitterデータを用いて東京大学生産技術研究所豊田研にて作成
1,E. A. Rashed and A. Hirata, “Infectivity upsurge by COVID-19 viral variants in Japan: evidence from a deep learning modeling.” Int. J. Environ. Res. Public Health, 2021.
東京 新規陽性者数(4回目接種の有無:有意差なし)
6/15~BA4、BA5の感染が広がったと仮定。感染力は現在と同等、ワクチンによる感染予防効果を現在の50%、75%人流、行動が今のレベルを維持したまま続いたと仮定。
まとめ
・ワクチンの効果により、現状流入があってもピークは第6波に対して小さい可能性が示唆
・4回目接種による新規陽性者数に与える影響は限定的(個々人の予防効果は高める)
現状の分析
・現状では、実効再生産数が0.9-1と試算。実際の値は0.90程度。現実のパラメータに対しては、シミュレータでは0.95程度と概算。換気など考慮できていないパラメータによるものの可能性。