研究開発担当
創価大学情報システム工学科 畝見達夫
対応するリサーチクエッション
「第二波対策」として必要な「感染予測・対策の効果検証」(SIRモデルの代替となるモデルの確立)、「必要な医療リソース(病床・医療物資等)の需要予測と最適配置」
偏りが分散的な人口分布でのワクチン接種戦略#1
令和3年3月30日 創価大学 畝見達夫
- 地域内での人口密度の偏りが分散的な場合にも、密集地域優先接種戦略の効果があるのか?
- 人口分布のパターンを生成 → 右図
512個の代表点をランダムに生成し、間を全代表点からの距離の2乗に反比例する重みで連続的に補完。 - 緊急事態宣言を3月21日に解除し、その後の集会などの頻度が解除時点の2倍に上昇したと想定。
- 一般へのワクチン接種を5月1日に1日あたり人口の 0.2%の速度で開始。接種しない人の割合を 40% と想定。
- 5種類の接種戦略を試す。
512個の代表点をランダムに生成し、間を全代表点からの距離の2乗に反比例する重みで連続的に補完。
- 1.優先順位をつけずランダムな順序で接種した場合,
- 2.行動が活発な個体を優先する場合 ,
- 3.中央から開始する場合 ,
- 4 .人口密度の高い地域を優先する場合.
- 5.ランダムに加え,追跡接種を行う場合。
→ 下図で、灰色の実線はワクチン接種を行わない場合。左側は陽性判明者数、右側は感染者数の推移。
詳細→ http://www.intlab.soka.ac.jp/~unemi/SimEpidemic1/info/simepidemic_sim_vcn9.html
- →偏りが分散的な人口分布の地域で、地域内の行き来が盛んな場合は、細かな部分地域間での人口密度の差による優先接種は、逆効果の場合もある。人口密度は比較的広範囲で見た方が良い。
- 行動の活発な人を優先する戦略は、人口分布によらず有効。