ポストコロナ時代の実現に向けた主要技術の実証・導入に係る事業
研究開発領域 2: 感染防止シミュレーション
個別開発テーマ
マイクロサイズ飛沫の特性計測
代表提案者
理化学研究所 光量子制御技術開発チーム
チームリーダー 和田智之
研究開発概要
マイクロサイズ飛沫の特性計測
(1)マイクロサイズ飛沫の水分保有量等の経時的変化計測
(2)マイクロサイズ飛沫の状態変化ごとの感染性測定
ポストコロナ時代の実現に向けた主要技術の実証・導入に係る事業
概要
これまでの研究で、人から発生する比較的サイズの大きな飛沫の全数計測や呼気や飛沫の拡散を計測するシステムの開発を進めてきた。特に、変異株では、マイクロ飛沫といわれている数ミクロンのサイズの飛沫に含まれているコロナウイルスによる感染とみられる事例が発生しており、安全・安心な空間を実現するためには、このマイクロ飛沫の可視化、特性計測が望まれている。
本提案では、昨年度の研究成果を更に発展させ、以下の研究を行う。得られた成果は、そのまま安全安心な空間を作るために資するばかりでなく、あらゆる環境のシミュレーションにも大きく寄与する。
(1)マイクロサイズ飛沫の水分保有量等の経時的変化計測、拡散特性
(2)マイクロサイズの飛沫の状態変化ごとの感染性測定を行う。
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感染を抑制する環境のシミュレーション、実現
実験環境
■天井にエアコンが設置されている通常の会議室で計測を実施した。
■トレーサーを口に含んでもらい、発話した場合のマイクロサイズ飛沫の拡散状況を可視化した。
マスクあり エアコンあり
■頭上からエアコンの風が出ている状態でマスクをしてエアコンの下に座っている場合、大きく滞留しないものの横や風向きに応じてわずかに拡散する。
前半:生データ
後半:動体強調処理
室内環境
温度:28℃
湿度:45%
マスクあり エアコン無し
■エアコンが作動していない場合、マスクをしている状態でも、空気は横へ流れ横に拡散している。
前半:生データ
後半:動体強調処理
室内環境
温度:28℃
湿度:45%
マスク無し エアコン無し
■エアコンが作動しておらず、マスクもしていない場合、まっすぐ正面にエアロゾルが広がり、雲のような塊ができて滞留する。
前半:生データ
後半:動体強調処理
室内環境
温度:28℃
湿度:45%