8/1時点での予測を検証し仮説生成
➡︎7月末から9月中旬の実際の人流推移より、人流だけではその後の感染変化率や実効再生産数Rtの推移をうまく説明できないことが示唆された。
8/1時点での予測を検証し仮説生成
➡︎図2は6/1~7/31の実効再生産数を非線形推定したもので、実測値と推定値が良く合致する。
➡︎このモデルを用いて8/1以降の感染変化率とRtを推定したところ、8月中旬から感染変化率やRtを過大評価する。
➡︎人流だけから推定するとワクチン効果等が考慮されておらず過大評価されることが示唆された。
8/1時点での予測を検証し仮説生成
➡︎8/1までの観測値と8/2以降の推定感染変化率を用いてSEIRモデルで新規陽性者数の予測を検証した結果、人流だけから予測できないリスク回避行動などが起きたことが仮説として示唆された。
➡︎行動する人の特徴や、行動パターンも見ていく必要性が考えられる。
まとめ
・2021年8月後半から感染が急減した。その理由について、データから推定を試みた。
・都内繁華街の夜間滞留人口や都外からの流入人口、ワクチン接種率を用いると、一人当たりの感染力を表す実効再生産数を精度よく推定できた。また、しかし、8/1までのデータで学習したモデルで8月以降を推定すると、8月中旬の感染者数を過大評価してしまった。
・これは、8月後半に滞留人口がリバウンドしたことをモデルが過大評価したのが原因であるが、その要因として滞留人口の質が変わった可能性がある。
・8月後半以降滞留人口は増えたものの、ワクチン未接種者は夜間繁華街を避けた、あるいは感染リスクの高い行動を避けたことが、夏以降の急減要因の仮説の一つと考えられる。