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携帯電話の基地局位置情報を使った地域別訪問頻度と居住者別感染者分布のシミュレーション的考察
- 公開日
- 2021.02.01
- 機 関
- ソフトバンク株式会社
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-
東京大学生産技術研究所
報告概要
■第3波期間における東京都23区の結果
・ワクチンや変異株の影響の少ない期間において、地域の特徴の把握と実行再生産数との相関を分析
・HotSpotとなり得る地域因子の特定ができるか探究
■第4波期間における東京都23区の結果(全期間と拡大期/収束期)
■第5波期間における東京都23区の結果(拡大期)
・他の感染局面においても第3波と同じ結果を得るのか検証
・より色濃く因子との相関を確認するために感染Phaseを分断し検証
■第6波期間における沖縄県の結果
・沖縄県においても同様の手法で特徴的な傾向が確認できないか探索
・沖縄を起点とした主要都市へ感染が伝搬したのか分析
第3波期間における東京都23区の結果

■第4波期間のサマリ
-2020年11月1日〜2021年2月30日までと設定
-緊急事態宣言(東京)1月18日〜3月21日
-一般人ワクチン接種未実施
-変異株の影響が少ないと思われる期間
■サマリ
-繁華街因子のスコアが低下していることから、緊急事態宣言を受けた自粛行動が起きていることが伺われる
-住宅街因子のスコアが緊急事態宣言後に上がっていることから、近場移動に関しては自粛行動は起きていないと思われる
選定した特定のエリア

繁華街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

ビジネス街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

住宅街人流と実効再生産数の相関・回帰分析

東京23区全メッシュの因子分析

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量





第4波期間における東京都23区の結果(全期間/拡大期/収束期)

第3波と同じ傾向が見られるのか確認
■第4波期間のサマリ
-2021年3月1日〜2021年6月30日までの期間と設定
-まん延防止等重点措置(東京)4月12日〜4月24日/6月21日〜7月11日
-緊急事態宣言(東京)4月25日〜6月20日
東洋経済ONLINE新型コロナウイルス国内感染の状況より
繁華街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

ビジネス街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

住宅街人流と実効再生産数の相関・回帰分析

東京23区全メッシュの因子分析

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量





第4波期間(まん延防止等重点措置前):2021/2/1〜4/11

繁華街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

ビジネス街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

住宅街人流と実効再生産数の相関・回帰分析

東京23区全メッシュの因子分析

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量





第4波期間(まん延防止等重点措置後):2021/4/12〜6/27

■結果サマリ
-標本のサイズが小さいため、強いことは言えない
-繁華街人流が人々の自粛意識を表すと考えると、自粛意識がゆるむにつれて、感染拡大が広まった可能性はある
繁華街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

ビジネス街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

住宅街人流と実効再生産数の相関・回帰分析

東京23区全メッシュの因子分析

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量





第5波期間における東京都23区の結果(拡大期)

特色を掴むために感染局面ごとに計算を実施
■第5波期間のサマリ
-2021年5月23日〜2021年7月31日までを拡大期と設定
-緊急事態宣言(東京)4月25日〜6月20日/7月12日〜9月30日
-まん延防止等重点措置(東京)6月21日〜7月11日
-ワクチン接種開始(高齢者/職域)
-デルタ株が東京でも確認されはじめる
東洋経済ONLINE新型コロナウイルス国内感染の状況より
繁華街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

ビジネス街人流と実効再生産数(23区)の相関・回帰分析

住宅街人流と実効再生産数の相関・回帰分析

東京23区全メッシュの因子分析

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量





まとめ
・繁華街等への人流抑制だけでなく、その他の要因を含めた自粛行動が、感染が収束する程度まで接触頻度を下げていると思われる
・繁華街やオフィス街への人流に自粛行動の意識の変化が表れているとすると、緊急事態宣言が国民の自粛意識を高めていると思われる
・第5波まで含めると、繁華街人流等と再生産数の相関は見られない。他の要因があることを示唆している可能性がある
・標本が小さいこと、因果関係の検証までは至っていないことから、この結果を基に対策等を求めるものではない
沖縄県:2021/10/1〜12/30

沖縄県全メッシュの因子分析(poc37) ※因子数 5

東京23区全メッシュの人流×因子負荷量



予測モデルの検討

感染拡大期におけるホットスポットを仮定して、感染状況をシミュレーションする
1.東京23区・第3波期間を対象に、人流と実効再生産数の相関が高いエリアを探索する
2.相関係数が高いエリアをホットスポットと仮定する
3.ホットスポットと仮定したエリアを対象に、人流から実効再生産数へのモデルを作成する
a.東京23区・第3波期間のデータを基にモデルを作る
4.ホットスポットの人の動きに応じた感染状況をシミュレーションする
a.感染と関連のある人の動きを特定する