今回考慮したシナリオ(BA.5系統に代表される変異株の考慮)
・東京都モニタリング会議資料(2022/7/7)1に基づき、BA.2系統からBA.5系統への移行を設定し、
9月末までの新規陽性者数、死者数を推定する。
【感染力および免疫回避の影響】
・ BA.5系統の感染力を下記の通りと仮定し、予測を行った。但し、これまでの文献2,3からは、その定量的な値は示されていないため、近似的に設定
- 感染力1:BA.2に対して、感染力が1.2倍*、ワクチンによる感染予防効果が5割に低下する。
- 感染力2:BA.2に対して、感染力が1.3倍*、ワクチンによる感染予防効果が5割に低下する。
*無症状感染者数は、新規陽性者数の4倍いると仮定。
*感染力の強さは、実効再生産数を指標として定義
1. https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1021348/1021756.html
2. Hachmann NP. et al.. 2022. “Neutralization Escape by the SARS-CoV-2 Omicron Variants BA.2.12.1 and BA.4/BA.5.” MedRxiv.
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.05.16.22275151v1. (preprint)
3. Wang Q. et al.. 2022. “SARS-CoV-2 Omicron BA.2.12.1, BA.4, and BA.5 subvariants evolved to extend antibody evasion.” bioRxiv.
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.05.26.493517v1. (preprint)
東京における新規陽性者数推定結果(感染力および免疫回避の影響)
人流・行動は、7月中旬以降、感染拡大に伴いゆるやかに低下すると仮定。
65歳以上4回目ワクチン接種は3回目接種の6カ月後から開始すると仮定。
* 感染力の倍率は実効再生産数ベース ** 感染拡大に伴う行動の自然抑制は、ワーストケースを想定し、控えめに設定
東京における新規陽性者数推定結果
感染力1.3倍のときの高齢者(65歳以上)について試算(ワクチン接種が順調に推移した場合)