目次
●MultiLayer-MultiAgentモデルの基本思想と機能・モデル概要
●進捗状況
●現時点での計算パラメタおよび計算結果のご報告
●Appendix
○MLNの各レイヤーの生成ロジック
MultiLayer-MultiAgentモデルの基本思想
●ミクロな人々の営みによるマクロへの影響を観察するモデル
✔️SEIRモデルのようなマクロモデルでは、人々のミクロな営みによる感染経路や危険ポイントの発見は不可
✔️多層化することで、ノード単位ではなくレイヤー単位で基本統計量等を設定し計算するため、1階層ネットワークよりもパラメータ数を抑えつつ複雑な事象をシミュレートすることが可能
✔️層の追加・削除を自由に設計可能
✔️層ごとに1接触辺り感染率および経済効果を定義可能、接触の間引き等も可能
●異なる営みを異なるLayerとしてモデリングし、重ね合わせ相互作用観察可能
✔️家族内、職場内、ご近所コミュニティ、学校、旅行やイベント等のコンテクストを想定
✔️再生産数等は型変更に伴い都度変わっていく水物であるが、レイヤー(=人々の営み/コンテクスト)は普遍的なものであり10年後も50年後も使えるモデル
●Layerごとに政策的な外部操作が可能 (経済効果を試算する拡張も検討中)
✔️職場Layer:経団連や監督官庁からの指針等で間引き実施
✔️学校Layer:文科省・厚労省等からの指針等で間引き実施
✔️旅行・イベントLayer: 緊急事態宣言等で多少の間引き実施
モデル概要
●データ
✔️関西大学村田教授の人工合成データ(世帯、年齢、性別、職業、緯度経度等の情報を利用可能)を使用
●感染伝搬モデル
✔️マルチエージェントベースのワクチン効果考慮後のSEIRSモデルを採用
✔️Iの状態を軽症と重症に分解可能
✔️重症者の措置や死亡による経済損失の算出も拡張を検討中
●レイヤーごとのエッジの結合関係の調整(間引き)が可能なモデル
✔️レイヤーごとの結合関係のルールはAppendixをご参照
✔️つながっているエッジのすべてではなく、間引きを行うことが可能
✔️間引き率はレイヤー単位で調整可能
✔️これは、緊急事態宣言や学校閉鎖、企業へのテレワーク率目標の指導等を意識したもの
✔️間引きに伴う経済効果の算出も拡張可能
●ワクチン
✔️ノード単位で確率的に接種有無を決定する
✔️接種によりS/V/V1のノードのEへの遷移確率を▲X%低下させる等の設定可能
✔️村田教授の年齢情報や緯度経度情報を用いて優先度をつけて投与するといった拡張も想定
感染パラメタ(Greeks)固定時の新規感染者数
[[計算前提]]
・5,000世帯(約1万エージェント) 、乱数シード1、
・[W-m0関係]家族:全結合、職場: W=3, m0=1, 学校: W=4, m0=2、ご近所: W=4, m0=2、旅行イベント: ランダムに2人と
・[感染(Greeks)パラメタ]Appendixの感染パラメタ一覧の3番の通り
感染パラメタ(Greeks)固定時の累計感染者数
[[計算前提]]
・5,000世帯(約1万エージェント) 、乱数シード1、
・[W-m0関係]家族:全結合、職場: W=3, m0=1, 学校: W=4, m0=2、ご近所: W=4, m0=2、旅行イベント: ランダムに2人と
・[感染(Greeks)パラメタ]Appendixの感染パラメタ一覧の3番の通り
感染パラメタ(Greeks)固定時の重症感染者数
[[計算前提]]
・5,000世帯(約1万エージェント) 、乱数シード1、
・[W-m0関係]家族:全結合、職場: W=3, m0=1, 学校: W=4, m0=2、ご近所: W=4, m0=2、旅行イベント: ランダムに2人と
・[感染(Greeks)パラメタ]Appendixの感染パラメタ一覧の3番の通り
感染パラメタ(Greeks)固定時の死亡者数
[[計算前提]]
・5,000世帯(約1万エージェント) 、乱数シード1、
・[W-m0関係]家族:全結合、職場: W=3, m0=1, 学校: W=4, m0=2、ご近所: W=4, m0=2、旅行イベント: ランダムに2人と
・[感染(Greeks)パラメタ]Appendixの感染パラメタ一覧の3番の通り